(出典:Rindnautal HPより)
前回に引き続き、あまり日本では知られていない南チロル産のワインに関してご紹介します。今回はワイン造りに関しての歴史に関して深掘りしていきたいと思います。
【3000年前にはすでにあったブドウ畑】
5世紀から使われていたと言われる様々な種類の剪定用ハサミや,樽内を回す櫂(かい)が出土している。アルト・アディジェのワイン文化はヨーロッパ内でも古いワイン文化を持つ生産地の一つである。ローマ人が15世紀にこの地に訪れた際、木樽でワインを熟成し始める。一方、オーギュスト裁判所は粘土製のツボや皮のふたを使用していた。
【中世に広がるカーペット 18世紀初頭】
バイエルン州の修道士と古代ヨーロッパ民族スエビ族が、ワイン生産のためにこの土地に購入した。西暦200年には、”Potznerポツナー””Traminerトラミナー”がこの時代の生産ワインとして名を馳せる。ちなみに前者はボルツァーノ、後者はトラミンの地名からきている。当時から、画家や詩人から愛されたと言われており、ブレッサノーネの教会には当時の詩人、オスヴァルド・フォン・ヴォルケンシュタインによる当時の模様を描いたフレスコ画が飾られている。
オーストリア・ハンガリー帝国時代にも、アルト・アディジェのワインは一目を置かれ、そこ頃からリースリングや、シャルドネ・ピノの品種も栽培し始められることとなる。
【30年前から始まったブーム】
1980年代、アルト・アディジェのワイン生産は、言及されることなくブームを迎える。
品質は、畑や品種による選定、最大生産量の規定、高度な技術の継承を経て、品質向上に努めて、それは期待を超えるものだった。現在、ワイン用ブドウとして生産されている98.8%は、DOCワインとして活かされ、その数字は他のどの地域よりも高い数字である。
【3000年の歴史】
■西暦500年
複数の考古学者によれば、この頃からブドウが栽培されており、ワインの歴史も残されている。
■1893
アンドリアンに初めて協同組合ワイナリーが設立される。
■1896
ボルツァーノで初めてワインの品評会が開催され、未だに重要な式典として引き継がれている。
■1910
作付け面積が1万ヘクタールを超えるほど、ブドウ生産が盛んになる。
(現在は5300haを少々超える作付け面積)
■1963
イタリア政府による新しいワイン法で、原産地呼称名称が制定される。
その頃から品質向上路線が広がっていく。
■1970
Lado di Caldaroラーゴ・ディ・カルダロがDOCとして認知される。
■1975
“Alto Adige”アルト・アディジェがDOCとして認知される。
■2007
アルト・アディジェワインの共同事業体(コンソシアム)が設立される。
■2010
イタリア政府によるワイン法の改正が行われる。
【参考資料】
[Vini Alto Adige da sfogliare Südtirol Wein] Consorcio Vini Alto Adige
いかがでしたか。
次回は7つのサブレージョン について深掘りしていきたいと思います。
このブログでは南チロル(アルト・アディジェ)州を中心に、様々なワイン生産地を気候、歴史、独自ブドウ品種などを紹介しております。
もし気になる生産地やワイン、ワインメーカーなどございましたら、どうぞお気軽にコメント欄にお書きください。
それでは楽しいワインライフを。
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