【ワイン産地レポート】オーストリア・ヴァッハウ渓谷(前編)

シェーンビュール=アックスバッハのアックシュタイン城 ※写真参照 Wikipediaより


オーストリアのヴァッハウ地方は、2000年にユネスコの世界遺産に指定された。


ドナウ川の沿岸沿いで、斜面の急な段々畑と古城、教会 というのがヴァッハウの特徴。

河川の長さは約20km。同河はEUで最も長い川。ヨーロッパ全体では2番目(1番目ヴォルガ)。


泉源はドイツ南部バーデン=ヴュルテンベルク州の森林地帯「シュヴァルツヴァルト(黒い森)」に端を発し、概ね東から南東方向に流れ、東欧各国を含む10ヶ国を通って黒海に注ぐ重要な国際河川である。河口にはドナウ・デルタが広がる。


 【ワイナリーの歴史】

この地域のワイナリーの多くは、8世代までさかのぼる。  

主な主要メーカー

1800年代初頭 ヒルツベルガー(Hirtzberger) 

1799年 グリッチ(Gritsch) 

1786年 マッハへルンドゥル(Weingut Machherndl)

777年ニコライホフ (Nikolaihof)


 【ヴァッハウワインの概要】

●栽培地の詳細

単一畑: 124

ブドウ生産者: 650

栽培面積: 1350ヘクタール


【ブドウ品種について】

ヴァッハウ渓谷地域 の主な品種はリースリングとグリューナー・フェルトリーナーが主流。

グリューナー・フェルトリーナーは斜面の低い畑で黄土混じりの砂質土壌。

リースリングは斜面の高い畑で片麻岩と花崗岩混じりの土壌。


 ●グリューナー・フェルトリーナー Grüner Veltliner

一般的に、このブドウは、ミネラル主導の辛口白ワイン 

味はスパイシー(ルッコラ、コショウ、スモーキー) 

ハーブ(コリアンダーシード) 

フローラル(白い花) 

フルーティー(青リンゴや洋ナシ、アプリコットやトロピカルフルーツ) 

 生き生きとした酸味レベル 豊かな口当たりがあり

※写真参照 Wikipediaより


 ●リースリング  Riesling

リースリングはよりタイトで酸味が特徴 より軽めの骨格

リンゴの花、熟したピーチとライムの皮 長い塩味のミネラル主導の仕上がり 

※写真参照 Wikipediaより  

●その他のブドウ品種

ソーヴィニヨンブラン→西部のシュピッツ近辺(Spitz)

ノイブルガー→希少な固有品種

ツヴァイゲルト→黒ブドウ

またシャルドネ、ヴァイスブルグンダー(ピノブラン)、マルヴァシア、ムスカットラー(マスカット)等も栽培している


【ヴァッハウワインの特別名称 】

1983年に設立された『ヴィネア・ヴァッハウ・ノヴィリス・ディストリクトゥス』(Vinea Wachau Nobilis Districtus)には250人以上のメンバー(主にワイン生産者)の協会。

公式にはオーストリアのワイン法の一部ではないがその役割は、ドイツのVDPと同様。 


後半に続く



いかがでしたか。  


このブログでは南チロル(アルト・アディジェ)州を中心に、様々なワイン生産地を気候、歴史、独自ブドウ品種などを紹介しております。  


もし気になる生産地やワイン、ワインメーカーなどございましたら、どうぞお気軽にコメント欄にお書きください。  


それでは楽しいワインライフを。 


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Avvocato del Vino Altoatesino

【旧:南チロルの風ブログ】2003年よりイタリア・南チロル地方(イタリア語:アルト・アディジェ州)で働くソムリエが、ワイン生産者やイベント、地域について紹介するブログです! 【南チロルの風ブログURL: https://altoadigefiordiciliegio.blogspot.com/】

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