【カンティナ情報】アブラハム @アッピアーノ

【生産者概要 Abraham】  

●所在地:アッピアーノ  

●住所:Via Maderneto 29, Appiano sulla Strada del Vino

●URL: http://www.weingutabraham.it/it/enciclopedia/appiano-sulla-strada-del-vino

●創業:2011年(ワイナリー)・1900年ブドウ生産 

●プレジデント: Martin e Marlies Abraham

●エノロゴ: Martin e Marlies Abraham

●栽培面積:ha 

●栽培形態: グイヨ式・ペルゴラ式

●生産ライン:計7種類 

 PB In der Lahm, PB Vom Muschelkalk, Upupa Orange (GWT), PN, Upupa Rot, 

 PN Abraham Art Selection、PB Abraham Art Selection

●観光:カンティナツアー(要予約) 

●ワイン販売: カンティナ内に併設、オンラインでも対応

●インポーター:  ナシ


アッピアーノとは

アッピアーノはワイン街道のスタート地点にある町で、ボルツァーノとカルダロの中間にあります。現在このコミューンには人口約14,000人がおり、地形はメンドラの斜面と、氷河起源のモレーン形成の土壌にあります。このエリアはオルトラディジェ渓谷の北部地帯にあたります。

ワイン街道は、ボルツァーノ近くのシギス・ムンドゥス城から始まり、アッピアーノの一部でもあるコルナイアーノを通り、カルダーロ、テルメーノ、コルタッチャ、マグレにまで至ります。そこからアディジェ川を東へ渡り、サロルノまで続きます。 

その北部の中心地でもあるアッピアーノには、サン・ミケーレという地区があります。ここにはアッピアーノの中心地で市庁舎もあり、歴史ある芸術的で美しい町です。この地域には200以上の歴史的な建造物があり、そのほとんどが古城、教会、高貴の館などです。ヨーロッパの中でも中世の城が点在している地域として有名な場所です。

またアッピアーノは南チロルの中でもブドウ、リンゴ栽培地として重要な場所で、ブドウに関して言えば約1,050ヘクタールに年間10万ヘクトリットルのブドウが生産されています。


ブドウ畑 

畑の西側には、メンドラ山塊(さんかい)が堆積したドロマイト岩、赤い黄土色、砂が見られます。 一方東側では、氷河期末期からのモレーン形成土壌があり、斑岩と石英鉱物が豊富に見られる火山石と混合されています。雨が降った後の土壌から、テロワールの独自性と並外れた性質が感じられます。


イン・デア・ラム-in der låmm 

標高約500メートル。アッピアーノの "ヴァイラー・ワイスハウス-Weiler Weisshaus"にあります。西側の斜面は日差し、風通しがよく、ブドウの熟成に最適な環境です。畑の一部には、1955年から祖父のヨハン・アブラハムによって栽培されたピノ・ビアンコがあります。これらの古いブドウを50年以上栽培し続け、そのオリジナル性を維持していくことが課題となっています。ペルゴラ様式で栽培され、根が非常に深く、人工灌漑を必要とせず、土壌から大量のミネラル分が吸収されます。

土壌は、氷河期末期のモレーン形成土壌で構成され、斑岩と石英鉱物が豊富な火山砕石と混合されています。 「ピノ・ビアンコ・イン・デア・ラム」は、気候・古樹・土壌という好3条件により生まれました。

出典:AbrahamのHPより

ロスラウフ-rosslauf 

ブドウ畑は、アッピアーノとカルダーロの間に所在している畑。ワイン街道近くで、日の光がさんさんと浴びる丘の上、標高450メートルにあります。このエリアは何世紀にもわたってブドウが栽培されたと言われていて、土壌は氷河と斑岩のモレーンに加え、アディジェ川へと流れる河川堆積物からも構成されています。2008年以降、アブラハム社が所有・管理しています。 

樹齢50年以上のスキアーヴァ(独:フェルナッチ)を栽培しています。この畑には自然豊かな環境が整っておりヤツガシラ(野鳥)を含むさまざまな野生動物が垣間見えます。

出典:AbrahamのHPより

アム・ラインスベルグ-am reinsberg

標高450m。サン・ミケーレ・アッピアーノのブドウ園とリンゴ園の間にあるの貴族の館「アンシッツ・ラインスベルグ-Ansitz Reinsberg」の下にあります。 中世から続くこの畑は、農村の貴族が所有しており、ブドウの品質だけでなく、歴史的にも重要なエリアです。 

メンドラのマカイオン山の斜面にあるこの畑は、東に向かって緩やかに傾斜となっており、メンドラ山塊から吹く夕風により、昼夜の温度変動が発生し、ブドウの熟成と香りに理想的な影響を与えます。石灰岩が豊富な深い粘土質の堆積物で構成される土壌で、ワインには調和と個性が与えられます。ピノ・ビアンコ、ピノ・グリージョ、ピノ・ネーロ、ゲヴュルツトラミネール、スキアーヴァがこの畑で約200年以上栽培されています。

出典:AbrahamのHPより

アム・グフィルベルグ-am Gfillberg / 
フォム・ムシェルカルク-Vom Muschelkalk 

「アム・グフィルベルグ」は標高600m。ワイン生産で有名なサン・パウロ地区の上部に当たります。カステル・ボイモント城周辺の素晴らしいパノラマからは、ブドウ畑だけでなくボルツァーノの街まで眺めることができます。ここでは主にピノ・ビアンコが栽培されており、その品質も逸品です。最近では気候変動による気温上昇の影響もあり、冷涼地に相応しいピノ・ネーロの栽培も増加しています。

ブドウ畑は、斑岩によって形成された土壌と、粘土質の堆積物、沖積起源の石灰岩が入り混じっています。ここで生産されるワインは、エレガントでフレッシュな酸、ミネラルが特徴です。

ピノ・ビアンコ/ヴァイスブルグンダー「フォン・ムシェルカルク-Vom Muschelkalk」には、樹齢60年以上のペルゴラ様式で栽培された品種が使われています。

出典:AbrahamのHPより


カンティナ

カンティナは2012年に新しく改装しました。高品質のブドウを管理するための環境を整えるため、若く革新的な建築家テオドール・ガルメッツァーによるプロジェクトに基づいて生まれ変わりました。

まず敷地内の地下の構造を再検討することが必要でした。それは収穫したブドウを一時保管しておく場所で自然の斜面を活用することで、ぶどうにダメージを与えず理想的な場所を作ることが出来ました。

この新しいカンティナは、すでに使用されている他の2つの熟成庫と接続されており、機能的に拡張することが出来ました。私たちの目標は、「シンプル」と「自然」でワインの価値を際立たせることです。カンティナの中央にはワインを味わい、ディスカッションすることができる大きなテーブルが置かれています。将来的には、試飲スペースと販売エリアが加わり、リクエストに応じて、カンティナへの訪問、ブドウ畑へのガイドなども提供しています。

出典:AbrahamのHPより


【品種説明】 

PB:ピノ・ビアンコ(Pinot Bianco) 

GWT:ゲビュルツトラミネール(Gewürztraminer)  

PN:ピノ・ネーロ・ピノ・ノワール(Pinot Nero) 

Schiava/Vernastch:スキアーヴァ・フェルナッチ


【参考資料】 

Abraham HP 

[Guida Veronelli]2020 


いかがでしたか。  

このブログではでは南チロル(アルト・アディジェ)のワインを中心に、生産者の概要からワイン造りへの思いまで紹介しております。 もしご不明な点や気になるワインメーカー、ワイン、生産地等ございましたら、どうぞお気軽にコメント欄にお書きください。  

それでは楽しいワインライフを。 


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Avvocato del Vino Altoatesino

【旧:南チロルの風ブログ】2003年よりイタリア・南チロル地方(イタリア語:アルト・アディジェ州)で働くソムリエが、ワイン生産者やイベント、地域について紹介するブログです! 【南チロルの風ブログURL: https://altoadigefiordiciliegio.blogspot.com/】

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