【飲食サービス】イタリアの飲食店における”フェーズ2”の動きとは・・・

今回のブログはちょっと趣向を変えて、今のイタリア・レストランサービス の現状について取り上げた記事があったので、そちらを和訳しながらお伝えしたいと思います。

情報源は下記の関連情報にもある「24ORE Economia di Cibo」から取り上げています。


レストランメニューは非接触型でデジタルになる


携帯電話からQRコードを読込み、料理の栄養価とカロリーの値を確認

「フェーズ2」が5月4日に開始されます。バーとレストランは、現在すぐに再開できる状況には含まれていません。政府による新しい規則の検討が行われている中、すでに将来を見据えた動きを考える企業があります。安心して再開できる条件として、入店時の体温測定(これはスタッフもゲストも含む)、ゲスト間・スタッフ間との距離、全面的な衛生管理などが挙げられます。ここにはゲストが触れる”メニュー”も含まれています。  


再開にあたり店舗側の予防策として、ホスピタリティ精神の延長線上にもあるメニューのデジタル化が提案されています。イタリアの会社である「ピエトロ・ルッフォーニ氏Pietro Ruffoni(マイシアMyciaというレストラン検索サイトの作成・運営者)」が運営する『ヘルシー・フードHealthyFood』では、コロナウイルスの緊急事態が発生した後に、レストラン経営者が再起動するのに役立つアプリを作成しました。

古い紙に取って代わる【デジタルメニュー4.0】。消毒する必要はもちろんなく、ゲストはテーブルの上に置いてあるQRコードをスマートフォンでスキャンすることでメニューを表示することができます。そこには料理の栄養価とカロリー値も自動表示されいて、アレルギー表記も明確です。ゲストと店舗双方にとって時間と経費を節約しながらリアルタイムに更新できるリモート表示が可能である、というのが特徴です。


「マイシアMyCiaプラットフォーム」の専用エリアにアクセスし、その日のメニューの変更を入力するだけで、この方法で自動的にQRコードを更新することができます。同一エリア内に多くチェーン店を運営するお店に特に役立つソリューションだと思います。


ルッフォーニ氏曰く、「このアイデアは感染のリスクをゼロに減らすために生まれました。これまで物理的に行なってきた全ての行動がもはや不可能であるように、すべてのプロセスをデジタル化することによってそれが可能になります。さらに、新機能により、製品および関連するサービスパッケージがさらにスマート化され、たとえば、アルゴリズムによって食材成分の重量を示すことにより、栄養価やカロリーを表示できるようになりました。また、レストラン経営者は同アプリの4万人以上のユーザーとネットワークで繋がることができます」 


テーブル予約とお会計を含むメニュー 

再開の問題提起として、ゲストの来店時間を最適化する必要があります。この新しいメニューサービスを使用すると、アプリから直接オンラインでテーブルを予約できます。これはレストラン経営者にとって、事前にゲストの詳細が特定できること、慌ててテーブルセッティングをする必要性がなくなること、またお店の前で長い行列を作らせない、という多くの利点を齎します。


最後に追加として、『マイ・コンタクトレス・メニューMy Contactless Menu(同様にマイシアのサービス)を使用すると、【Order & Pay by Phone(アプリで注文と支払い)】をアクティブ化をすることができます。デジタル化されたメニューから直接注文して、デジタル形式でアカウントを受け取り、スマートフォンから支払う。これによりメニューのやりとり、注文する時間、支払い対応まで、色々と回避できることも多くなります。

(出典:Scatti di GustoのHPより)

「先に待ち受けている課題は大きいものですが、私たち一人ひとりが新しいレストランサービスのための革新的な解決策を受け入れる必要があります」とミシュランのスター、クラウディオ・サドレールは言います。 


60カ国語に対応できる言語のメニュー 

リリースは、アプリを5月18日までにイタリアで利用可能にし、数週間後に海外へ発表する予定です。 

「マイシアMyCia」と「マイ・コンタクトレス・メニューMy Contactless Menù」のアプリについてイタリアで最も有名なF&Bアドバイザーの1人でありペックの元パトロン、ルカ・モニカ氏Luca Monicaがメリットについて話しています。

感染防止の問題を解決するだけでなく、同サービスは即座に60カ国に翻訳することができるというのが魅力的で、そこにはすべての人がアクセスできるようになる、サービス・運営の最適化および簡素化が期待できます。実際、ゲストはスマートフォンで料理メニューを母国語で読むだけでよく、ウェイターは簡単に注文を受けることができます。

 

ルッフォーニ氏曰く、「特にアレルギーに関しては、まだ自動翻訳に依存していません。さまざまなデータベースに基づいて自社独自のアルゴリズムを開発しています。この機能もカスタマイズすることが可能で、例えば偉大なシェフが作るオリジナルの料理名など、一部の特定料理は名前を変更しないように設定することもできます」


ルッフォーニ氏が最初に海外進出を考えている国には、上海、ドバイ、シンガポール、イギリス、アメリカがあります。その後、封鎖後の再開に応じて、ドイツ、スペイン、フランスへ進出することも考えているとのことです。


関連情報


いかがでしたか。  


このブログでは南チロル(アルト・アディジェ)州を中心に、様々なワイン生産地を気候、歴史、独自ブドウ品種などを紹介しております。 また今回のようにイタリア現地の飲食事情や経営に関するヒント、関連記事、企業情報などもお伝えする内容です。 

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それでは楽しいワインライフを。



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Avvocato del Vino Altoatesino

【旧:南チロルの風ブログ】2003年よりイタリア・南チロル地方(イタリア語:アルト・アディジェ州)で働くソムリエが、ワイン生産者やイベント、地域について紹介するブログです! 【南チロルの風ブログURL: https://altoadigefiordiciliegio.blogspot.com/】

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