今回は、現在(2020年3月)世界で蔓延しているコロナウイルスについて現地イタリアの情報をお伝えしたいと思います。
日本でも報道されていると思いますが、イタリアは2020年3月22日時点で、感染者53,578人、死者は4,825人と報道されています。ここまで規模が拡大したのは、危機意識の低さだけでなく、都市封鎖が発表された後、州都ミラノのロンバルディア州から大勢の方が地方に避難して他州県に蔓延したのではと言われています。
また3月2週目までは旅行や観光をされている方も多く、ホテルゲストの中には、現在医療崩壊に瀕している地域からお越しの方もいらっしゃいました。学校・仕事が休みなら遠出でもしようか、という楽観的な国民性も原因かと思われます。
イタリアは全国津々浦々、観光に力を入れています。日本同様、今回の経済的なダメージは予測不可能な程、大規模になると言われていますが、ある経済紙は観光から発生するビジネスに注目しています。
主に日本にもあるデリバリーサービスなのですが、個人店規模でマーケティングから注文・配送まで独自に行う飲食店が増える一方、Coldirettiコルディレッティ社が運営する「Campania Amicaカンパーニャ・アミーカ」というサイトが注目されています。それは全国のアグリトゥーリズモ(農園ホテル)を紹介したポータルサイトなのですが、その土地の伝統料理を地方のアグリトゥリーズモから直接届けるというサービスが始まっているのです。
また多くのホテルやレストランが休業中な為「Longino&Cardenalロンジーノ&カルデナル社」という食材卸会社は、レストランで扱う仏産フォアグラやハト、米産ホタテのような高級食材を自宅でも使える仕様にし、Facebook上でコミュニティーを作り、その中で販売し始めています。現在654人のコミュニテーが形成され、外食できないユーザーのニーズをSNS上で応えているようです。
そして最後は、ある3社が提携したデリバリーサービスです。ビール、コーヒー、蜂蜜を製造する食品会社がサプライチェーンをサポートするという目的で立ち上がりました。ユーザーは各社のHPで25ユーロ以上購入すると、「Chili.comチリ・ドットコム」というヨーロッパのエンターテイメントに特化したオンデマンドの、クーポン券がサービスされるというものです。外出禁止のユーザーには家に居る楽しみを増やし、3社の商品を地方で販売しているパブやバールのようなデストリビューターには、売上の一部を還元しているというのです。
これらの他にも料理レシピや料理教室動画などHPで販売している企業もありますが、日本同様、このような飲食・観光業が大変な時だからこそ、ここイタリアでも働き方が見直されているのだと思います。ピンチをチャンスに変えるイタリアの一部事例をお伝えしました。
関連情報(情報元)
いかがでしたか。
このブログでは南チロル(アルト・アディジェ)州を中心に、様々なワイン生産地を気候、歴史、独自ブドウ品種などを紹介しております。
また今回のようにイタリア現地の飲食事情や経営に関するヒント、関連記事、企業情報などもお伝えする内容です。
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それでは楽しいワインライフを。
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