今回はカンティナ紹介です。南チロルワインの概要をまとめたものがありますので、そちらもぜひご覧ください。 ➡︎【ワイン概要】南チロルとは
今回は協同組合でも家族経営でもありませんが、12の農家と契約している州営のカンティナです。それが今回ご紹介する作り手『ラインブルグ』です。研究機関であり、農業系の学校でもあるこのカンティナはどのような背景で生まれたのでしょうか。詳しく掘り下げる前にまずは概要から覗いてみましょう。
【生産者概要:ラインブルグ Laimburg】
●所在地:オーラ
●住所:Laimburg 6 I-39040 Ora/Vadena
●URL: http://www.laimburg.bz.it/?lang=en
●創業:1975年
●メンバー:12 農家
●プレジデント: ボルツァーノ自治州
●ディレクター:Michael Oberhuber
●エノロゴ: Urban Piccolruaz
●アグロノモ: Stefan Raffl
●栽培面積:50ha
●年会生産本数:約350万本
●栽培形態: 契約畑
●生産ライン:計39種類
■ ヴィーニ・デル・ポデーレ VINI DEL PODERE (農場という意味)(12)
CH, PB, PG, MT, Riesling, GWT, MG, SV, Lago di Caldaro “VERNACIUS SOLEMNIS”, Lag, PN Ris ,ME Ris
■ セレツィオーネ・マニエロ SELEZIONE MANIERO(邸宅という意味)(8)
Kerner AURÒNA, COL DE RÉY, SV Ris “OYÈLL”, GWT Ris “ELYÒND”, LAG Ris “BARBAGÒL”, CS Ris “SASS ROÀ”, SV PASSITO “SAPHIR” , MOSCATO ROSA
●観光:カンティナツアー(要予約)
●ワイン販売: 8-12 13:30-17 月-金、及びオンライン対応もあり(Pur Südtirolのサイトより)
●お勧めレストラン: Ristorante "Al Ponte"
●インポーター: ボンタ・デル・ティローロ Bontà del Tirolo Japan(福岡)
ラインブルグとは・・・
1975年、ボルツァーノ県で初めてブドウ栽培の実験センターとして設立された。南チロルのブドウ栽培をイタリアで最も進んだものの1つにするために、日々研究、実験、教育、およびコンサルタント活動が継続されてきた。今日カンティナでは12のブドウ畑があり、すべて州内に散在している。ブドウ栽培のモデル会社として、ランブルグは、南チロルの代表的な品種を含む独自の高品質ワインの生産によって支えられている。ゲヴュルツトラミネール、ラグレイン、ピノネロ、スキアーヴァなど使用されるブドウは、標高200〜750 mの土地から産される。合計約50ヘクタールのワインエリアに広がる。
ワインは2つの生産ラインに分かれている。「ヴィーニ・デル・ポデーレ(農場という意味:クラッシックスタイル)」は、品種ごとに異なり、スチールタンクをメインに醸造され、一部大樽で醸造される伝統的なスタイル。一方、「セレツィオーネ・マニエロ(邸宅という意味:リザーブスタイル)」は、主にドロミテのラディン地方の伝説オーク樽または厳選された樽で熟成させた、よりはっきりとした個性を持つワインに仕上げている。ワイン生産の基本的な概念は、各ブドウ品種の個性を忠実に解釈し、ワインがその独特の品質を最もよく表現できるように取り組むことで表現される。
1980年代の終わりに、ラインブルグは保管するための熟成スペースを隣接するモンテ・ディ・メッツォ(ミッテルベルグ)という丘陵地の麓に設営する。岩の中に建設されたセラー内部では自然に一定温度が保たれ、伝統的かつモダンなスタイルとなる。
カンティナ
赤ワイン熟成庫
長さ50メートル、幅7メートル、斑岩から削り出された熟成スペースでは、100以上の小さなオーク樽が集められ、約15〜20か月間保管される。2004〜2005年には、樽を保管するためのセラーが350平方メートル拡張された。斑岩から切り出されたワインギャラリーには、映画の撮影やパフォーマンスに使用され、南チロルのワインの伝統に新しい文化を与えている。
白ワイン・ロゼワインが与える優雅さと骨格
ブドウ果汁は、1000から8000リットルの容量のステンレスタンクで発酵され、一部は熟成される。冷却システムや様々な技術ツールで、浸軟の強さを制御することが可能。この制御された発酵により、ブドウの皮に存在する着色物質、タンニンを最適な方法で抽出し、香の成分を拡大することが可能。
ティロレンシス・アルス Tirorensis Ars
1994年、6つのワイナリーが共同で「ティロレンシス・アルス・プロジェクト」がスタートした。これらのワイナリーは、ブドウ畑をほぼ独占的に管理しており、ボルツァーノとメラーノの間に位置している。「高品質のワイン生産を目指す」それを認識しているワインメーカーの集まりであり、品質を基準にブドウ栽培からボトリングに至るまで、一貫して検証可能な方法で追求している。年に数回開催される熟練したワインメーカーが目隠しでテイスティングを行っている。
翼のあるドラゴン
伝説の動物「ドロミテの神話」の世界に起源を持ち、このドラゴンは日当たりの良いブドウ畑で甘いブドウを食べていると言われている。南チロルのワイン生産者唯一の質の高い協会の象徴となった。翼のあるドラゴンは、「独立、活動的、決意」を象徴している。
対象カンティナ(6社)
グリースバウアーホフ
クレンツル
ラインブルグ
ロアッカー・シュワルホフ
ウンターガンツナー
テヌータ・トゥルンホフ
キュヴェ・ドロミテン CUVÉE DOLOMITEN WEINBERG IGT
キュヴェ・ティロレンシスの赤ワインは、2000年に発売された。カベルネソーヴィニヨン、ラグレイン、ピノネロのブレンド。これに2006年、シャルドネ、ピノ・ビアンコ、ソーヴィニヨン、ゲビュルツトラミネールのブレンドでキュヴェ・ティロレンシス白ワインも追加された。これらのワイナリーからは、最高にコンディションがいい樽を持ち寄り、それらをブレンドして作られる。
ブドウ畑
12の農場は現在、南チロルのすべてのワイン地域で約50ヘクタールのブドウ畑を栽培している。平野から急斜面の丘陵地に至るまで、さまざまな種類の土地に位置し、耕作地は土壌の形状によっても区別されている。モレーン起源の砂利、原始的な岩や粘土質の石灰岩が交互に続く沖積土。ブドウは標高200〜750 mで栽培され、仕立ては品種によりペルゴラ、グイヨで行われている。高品質のブドウを栽培するためブドウ畑の管理は最大限の注意を払うと同時に、バランスの取れた生態環境を維持できるように努めている。
ソル・セッラ Söll SELLA
コミューン:トラミン
標高:550 m s.l.m
面積:1ha
栽培品種:Gewürztraminer
ウーライテンホフ・バロン ÖLLEITENHOF MIT WEINGUT “BARON”
コミューン:カルダロ
標高:350 m s.l.m
面積:8,2 ha
栽培品種:Gewürztraminer, Vernatsch, Cabernet, Lagrein, Tannat, Petit Verdot
ピグロン・ホフ PIGLON-HOF
コミューン:ヴァデーナ・プファッテン
標高:250 m s.l.m
面積:5,2 ha
栽培品種:Pinot Bianco, Chardonnay, Sauvignon, Müller Thurgau, Merlot, Tannat
ラインブルグ LAIMBURG
コミューン:ヴァデーナ・プファッテン
標高:220 m s.l.m
面積:68 ha
栽培品種:Moscato Giallo, Gewürztraminer, Sauvignon(甘口用), Chardonnay, Pinot Bianco
ミッテルベルガーホフ・ヴィンクラーホフ MITTERWEGERHOF & WINKLERHOF
コミューン:ボルツァーノ
標高:230 m s.l.m
面積:5,2 ha
栽培品種:Lagrein, Vernatsch, Tannat
サルマンホフ SALLMANNHOF
コミューン:メラーノ・フライベルグ
標高:530 m s.l.m
面積:8,7 ha
栽培品種:Pinot Grigio, Pinot Bianco
モアールホフ MOARHOF
コミューン:メラーノ・フライベルグ
標高:500 m s.l.m
面積:7 ha
栽培品種:Gewürztraminer, Müller Thurgau, Kerner, Pinot Nero
ラックラーホフ・ヴァイスプラッター LACHLERHOF MIT WEINGUT “WEISSPLATTER”
コミューン:メラーノ・フライベルグ
標高:500 m s.l.m
面積:6,5 ha
栽培品種:Chardonnay, Riesling, Sauvignon, Müller Thurgau
マルテブナーホフ MARTEBNERHOF
コミューン:メラーノ・シニゴ
標高:350 m s.l.m
面積:14,7 ha
栽培品種:Moscato Rosa, Pinot Nero, Chardonnay, Sauvignon
ハルホフ HALLHOF
コミューン:メラーノ・フライベルグ
標高:550 m s.l.m
面積:5,5 ha
栽培品種:Müller Thurgau, Pinot Nero
フラグスブルグホフ FRAGSBURG-HOF
コミューン:メラーノ・フライベルグ
標高:700 m s.l.m
面積:14,2 ha
栽培品種:Müller Thurgau, Pinot Nero
ブルグフリード・プッツングートル BURGFRIED SCHLOSS TIROL MIT “PUTZNGÜTL”
コミューン:ティローロ
標高:600 m s.l.m
面積:4 ha
栽培品種:Pinot Bianco, Sauvignon, Pinot Nero, Merlot
いかがでしたか。
このブログではでは南チロル(アルト・アディジェ)のワインを中心に、生産者の概要からワイン造りへの思いまで紹介しております。
もしご不明な点や気になるワインメーカー、ワイン、生産地等ございましたら、どうぞお気軽にコメント欄にお書きください。
それでは楽しいワインライフを。
#ワイン #試飲 #南チロル #アルト・アディジェ #イタリア #北イタリア #ラインブルグ #Laimburg #ティロレンシス #アルス
0コメント