【カンティナ情報】ティッフェンブルンナー Tifenbrunner

今回は久しぶりに生産者紹介です。南チロルでは35の家族経営ワイナリーが存在しています。南チロルワインの概要をまとめたものがありますので、そちらもぜひご覧ください。

➡︎【ワイン概要】南チロルとは

今回はその中でも5世代にわたってワインを作り続けているティーフェンブルンナー社にフォーカスしてみようと思います。ホームページを訳したものです。昨年末にメーカーズディーナがありました。そこではオーナーのクリストフ氏とエノロゴのステファン氏がトップブレンドについて熱く語っておられました。次回はその模様をお伝えします。

【生産者概要Tiefenbrunner】  

●所在地:ニクラーラ・コルタッチャ  

●住所:Via Castello, 4 - Niclara Cortaccia sulla Strada del Vino (BZ)

●URL: https://www.tiefenbrunner.com/en/

●創業:1225年 

●プレジデント: Christof Tiefenbrunner

●エノロゴ: Stephan Rohregger

●アグロノモ: Markus Weissensteiner

●栽培面積:約70ha 

●栽培形態: 約25ha(自社畑)約45ha(契約畑)

●生産ライン:計29種類 

 ■Selection Vigneヴィーニャ:(4)

  SV Rachtl ソーヴィニョン・ラハトゥル、MT Feldmarschall von Fenner ミュラー・トゥルガウ・フェルドマーシャル・フォン・フェンナー、CH AU シャルドネ・アウ、CSカベルネ・ソーヴィニョン・トレン

 ■Selection Linticlarus リンティクラルス:(4)

  PN Ris ピノ・ネロ・リゼルバ、LG Ris ラグレイン・リゼルバ、Cuvée CS ME Ris キュベ・カベルネ・メルロ・リゼルバ、GWT VT ゲビュルツトラミネール・ヴェンデンミア・タルディヴァ、

 ■Selection Turmhof トゥルムホフ:(11)

  PB Anna, PG, CH, SV, MG, GWT, GWT VT, Schiava, PN, LG, CS

 ■Classic Merus メルス:(10)

  Weiss, PB, PG, CH, MT, SV, GWT, Vernatschスキアーバ, ME, Rosenkönig MR ローゼンキューニック・モスカート・ローザ

  

●観光:カンティナツアー(要予約)€ 6,00 

 ※現在(2020年6月)コロナウイルスの影響で団体ゲストは制限あり(6人から10人まで)

●ワイン販売: カンティナ内に併設

 月:08-12 13-17:30   火–金:08–18.00 土:10:30–18

●お勧めレストラン: Bistro Castel Turmhofビストロ・カステル・トゥルムホフ

●インポーター: 株式会社ヴィナリウス

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【歴史】世代を超えてワインにかけた人生

サビーネとクリストフはティーフェンブルンナー・ トゥルムホフ城を管理する5代目にあたります。伝統と遺産を重じて未来へ引き継いでいく想いで日々ワイン造りに勤しんでいます。

ティーフェンブルンナー家のルーツは1225年まで遡ります。「リンティクラー」と呼ばれるワイン畑では公式な記録にその頃から言及されています。またこの地域では、石器時代の遺跡が発見されており、城の周りでは、古くから居住地の存在が証明されています。1848年、トゥルムホフはワイナリーとして商業登記され、南チロル全土で最古の家族経営ワイナリーの1つになりました。第二次世界大戦の終戦前に、ヘルベルト・ティーフェンブルンナー(1928-2015)は15歳でワインセラーマスターとして働き始めます。1968年に、彼の妻ヒルデがカンティナにレストラン経営を始めました。2000年には現在のサビーネとクリストフが世代交代を行い、今日に至るまで、家族の文化とワイン醸造の伝統を継承することに専念しています。

【ブドウ畑】バッサアテシーナの中心部にあるブドウ畑

標高250〜1000メートルに広がるブドウ畑。ティーフェンブルンナーの自社畑はニクララ、コルタッチャ、マグレにありその規模は約25ヘクタールにもなります。さらにブドウ栽培契約をしている農家の畑約45ヘクタールを加えるとおよそ70ヘクタールの土地からワインが生まれます。これらの土地は、長年にわたってカンティナと協力してきました。その関係には、自然が提供する資源、その対応、およびその土地ごとの特徴把握が必要になります。

「自然はリズムを与える。私たちはそれに順応し、各品種が最高の状態で栽培できるよう環境整理に細心の注意を払う」 クリストフ・ティーフェンブルンナー 


素晴らしく穏やかな気候。石灰岩を多く含み少量の粘土質土壌。特定のミクロクリマ。バッサアテシーナの西側はこれらの要素がふんだんに含まれた地域で、ブドウ畑に最適な環境が整っています。「人と自然の調和」それは品種と土地の組み合わせにより生まれます。その自然の産物を我々生産者が日々の畑仕事により最高の産物を得ることができます。カンティナの進歩とは、過去から現在まで世代を通じて得た経験、細部へのこだわり、細心の注意を払った手作業。これらは自然から得られるプロセスと同じくらい重要なものです。標高1,000メートルで栽培している貴重な区画『フェルドマーシャル・フォン・フェンナー FELDMARSCHALL VON FENNER』はファヴォーニャ山にあります。この3ヘクタールの畑では、ヨーロッパで栽培されているミュラートゥールガウの中で最も高い栽培地になります。


【カンティーナ】伝統と革新が出会う場所

「希少性にこだわりを」2007年にカンティナのチームに加わったワイン醸造学者のステファン・ローレッガー氏 (Stephan Rohregger)は、個々の品種の特性を最高に表現することを大切にしています。

「干渉しない。それが自然によって固有のブドウが生まれる秘訣です」 ステファン・ローレッガー  

ワインは時計の繊細な歯車のようなもの。数か月間、ブドウ畑で熟成の基礎を築き、その後品種の特性を最大限に活かすために、カンティナでは細心の注意を払います。

『誇張のない素直なワイン』これは私たちが追求するものです。生産ラインには3つの段階で構成されています。ステンレスやオーク材での伝統的な醸造プロセスから、小さなオーク/バリック樽での熟成、そして瓶詰めまで伝統と革新が連携して品質を生み出します。


【品種説明】

PB:ピノ・ビアンコ(Pinot Bianco) 

CH:シャルドネ(Chardonnay) 

PG:ピノ・グリージョ (Pinot Grigio) 

SV:ソーヴィニョン・ブラン(Sauvignon)  

MT:ミュラー・トゥルガウ(Müller Thurgau) 

GWT:ゲビュルツトラミネール(Gewürztraminer)  

PN:ピノ・ネーロ・ピノ・ノワール(Pinot Nero) 

CS:カベルネ・ソーヴィニョン(Cabernet Sauvignon) 

ME:メルロー(Merlot) 

LG:ラグライン(Lagrein) 

VT:ヴェンデンミア・タルディヴァ(Vendemmia Tardiva)

Ris.:リゼルヴァ(Riserva)  


【参考資料】 

Tiefenbrunner HP

[Vini e Cantine dell'Alto Adige] Christoph Tscholl Angelika Deutsch 

[Guida Veronelli]2020 


いかがでしたか。  

このブログではでは南チロル(アルト・アディジェ)のワインを中心に、生産者の概要からワイン造りへの思いまで紹介しております。  

もしご不明な点や気になるワインメーカー、ワイン、生産地等ございましたら、どうぞお気軽にコメント欄にお書きください。  

それでは楽しいワインライフを。 


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Avvocato del Vino Altoatesino

【旧:南チロルの風ブログ】2003年よりイタリア・南チロル地方(イタリア語:アルト・アディジェ州)で働くソムリエが、ワイン生産者やイベント、地域について紹介するブログです! 【南チロルの風ブログURL: https://altoadigefiordiciliegio.blogspot.com/】

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