【メーカーズディナー情報】カステッロ・ディ・アマ@銀座:後編

【試飲会レポート】

 ●2010年から生産ラインを大まかに2段会にする。スタンダードのラインとリザーブライン。  


今回試飲させていただいたワイン一覧

1:Ama Chianti Classico 2014

2:Chianti Classico Gran Selezione Castello di Ama San Lorenzo 2013

3:Haiku 2013

4:Chainti Classico Gran Selezione Vigneto La Casuccia 2011

5:Chainti Classico Gran Selezione Vigneto Bellavista 2011

6:L'Apparita



【スタンダードライン】  


アマ・キャンティ・クラッシコ 

ワイン名:Ama Chianti Classico  

年号: 2014 

生産者: Castello di Ama 

生産初年度: 2010 

平均生産本数: 

ブドウ品種: 96% サンジョヴェーゼ Sangiovese、 4% メルローMerlot 

土壌性質: 粘土質、石灰質土壌 Argillo-Calcareo 

畑の名前: Bellavista, Casuccia, San Lorenzo e Montebuoni, 

畑の向き: 北西、 

畑の大きさ: ? 

畑の管理形態: 自社畑 

平均海抜: 460-525 m s.l.m. 

栽培方法: グイヨ式Spalliera verticale con taglio a Guyot semplice 

平均樹齢: 10年未満 

密植度/h: 5.200本/ha 

resa: ? 

収穫法: 手積み 

発酵&マセレ容器:INOX ステンレスタンク 

マセレ温度: ?  

発酵温度+期間:30/32℃、25日間 (25 giorni Sangiovese 、25 giorni Merlot) 

樽熟成: ?ヶ月 

熟成容器: 

樽メーカー: ? 

清澄: ? 

瓶熟:?ヶ月 

アルコール度数: 12,5% vol 

酸度: 5,3 g/l 

残糖度:<1 g/l  

特徴:フレッシュさ、バランス、調和 若いタイプで、樹齢10年以下のブドウを使用。フルーティでミディアムボディ。5・6年以内に飲まれるタイプ。アマの入門ワイン。  

※カンティナが所在しているのはイタリア中部トスカーナ州。州の南部に位置するシエナ県。 サンジョベーゼは中部地方で多く栽培されている品種だが、栽培する場所によりキャラクターが変わってくる。例えばより南部のモンタルチーノではフルボディなタイプになる。  



 【リザーブライン】  


キャンティ・クラッシコ・サン・ロレンツォ 

ワイン名:Chianti Classico Gran Selezione Castello di Ama San Lorenzo 

年号: 2013 

生産者: Castello di Ama 

生産初年度: 2010 

平均生産本数: 93.743 bordolesi e 1.318 magnum. 

ブドウ品種: 80% Sangiovese; 13% Merlot; 7% Malvasia Nera 

土壌性質:粘土質、砂質まじりの石灰質土壌 argillo-calcareo ricco di scheletro 

畑の名前: San Lorenzo 

畑の向き: 北東から南東、北東から南西 

畑の大きさ: ? 

畑の管理形態: 自社畑 

平均海抜: 461-525 m s.l.m.  

栽培方法: グイヨ式 spalliera verticale con taglio a Guyot semplice 

平均樹齢: 10年以上 

密植度/h: 5.500 a 2.800 本/ha 

resa: ? 

収穫法: 手積み 

発酵&マセレ容器:INOX ステンレスタンク 

マセレ温度: ? 

発酵温度+期間:30° e i 33℃、23−26日間 (26 giorni Sangiovese、25 Merlot、23 Malvasia) 

樽熟成: 12ヶ月 

熟成容器: バリック(20%新樽) 

樽メーカー: ? 

清澄: ? 

瓶熟:?ヶ月 

アルコール度数: 13.5% vol 

酸度: 5.5 g/l 

残糖度:<1 g/l  

特徴:エレガント、調和、バランス。 樹齢が高いで香りから違いがわかる。アロマの豊さ ボリューム感があり、テロワールを表現。  

※これは白ワインにも同様 エレガント、調和、バランスを大事にしている。 イタリア料理だけでなく日本食にもあうフレッシュさエレガントがある。 これはブルゴーニュのようなエレガントさ。  

※アメリカのワイン誌『ワインスペクテイターWine Spectator』で、世界で6番目のワインとして表彰される。マルコ氏は「賞はありがたいが、自分たちは飲まれるためのワイン作っている」と謙虚。  



【キャンティを毛嫌いするお客様に対して・・】 


ハイク Haiku 

イタリアでは名前の由来から、説明が必要なワイン。マルコ氏曰く「スピリットの象徴」。 

俳句はご存知の通り、季語を含む歌であるが

『その歌を聞けば情景が思い浮かぶ、』 というのがこのワインの伝えたいところである。  


ワイン名: Haiku 

年号: 2013 

生産者:Castello di Ama 

生産初年度: 2009 

平均生産本数: 10.450 bordolesi e 1.110 magnum. 

ブドウ品種: 50%サンジョベーゼ、25%メルロー、25%カベルネ・フラン 

土壌性質: 粘土質、石灰質土壌 

畑の名前: ?

畑の向き: 北西ー南東 

畑の大きさ: 2ha 

畑の管理形態: 自社畑 

平均海抜: 420 –508 m s.l.m. 

栽培方法: グイヨ式 Merlot Cabernet Franc allevati a spalliera verticale con taglio a Guyot semplice,  コルドーネ式 Sangiovese è allevato a cordone speronato 

平均樹齢: ? 

密植度/h: 5200本/ha 

resa: ? 

収穫法: 手積み(26 settembre Merlot, 2 ottobre Sangiovese e 12 ottobre Cabernet Franc) 

発酵&マセレ容器:INOX ステンレスタンク

マセレ温度: ? 

発酵温度+期間:30~32℃、25日間 Sangiovese Merlot 26日間Cabernet Franc 

樽熟成: 12ヶ月 

熟成容器: バリック(30%新樽) 

樽メーカー: ? 

清澄: ? 

瓶熟:?ヶ月 

アルコール度数:13 % vol 

酸度:  5.4 g/l 

残糖度:≤ 1 g/l  

特徴:テロワールを違う角度からアプローチして、尚且つキャンティを敬遠している人におすすめするワイン。  



【リザーブワインの続き】 


キャンティのクリュ「単一畑」はサン・ロレンツォ(San Lorenzo)意外に カズッチャ(Casuccia) とベッラビスタ(Bellavista)がある。  

生産量(平均):5000~7000本 生産開始してから優れた年しか生産してこなかった。 

初年度生産:1997年 20年で9ビンテージのみ

(現在2020年段階で) 97、01、04、06、07、11、13、15、16 

※当時の試飲会では7つと紹介されていました。  



 ラ・カズッチャ La Casuccia 

ワイン名: Chainti Classico Gran Selezione Vigneto La Casuccia 

年号: 2011 (エチケットは2013です)

生産者: Castello di Ama 

生産初年度: 1985 

平均生産本数: 4.053 bordolesi, 100 magnum e 35 doppie magnum. 

ブドウ品種: 80% サンジョベーゼ、20% メルロ(砂質土壌) 

土壌性質: 粘土質、石灰土壌 Argillo - Calcareo 

畑の名前: La Casuccia 

畑の向き: 北東、南西 

畑の大きさ: 12,58ha 畑の

管理形態: 自社畑 

平均海抜: 470 – 495 m s.l.m. 

栽培方法: Guyot sempliceと Lira Aperta 

平均樹齢: 約40年(1978植栽) 

密植度/h: Guyot semplice 8,04 Lira Aperta 4,54 ha resa: ? 

収穫法: 手積み(27 Settembre per il Merlot e 2 Ottobre per il Sangiovese.) 

発酵&マセレ容器:INOXステンレスタンク 

マセレ温度:? 

発酵温度+期間:30° e i 33°C、26日間 Sangiovese 25日間Merlot 

樽熟成: 12ヶ月 

熟成容器: Barriqueバリック 40%新樽 

樽メーカー: ? 

清澄: ? 

瓶熟:?ヶ月 

アルコール度数: 13 % vol 

酸度: 5.49 g/l 

残糖度:≤ 1 g/l 

特徴:深み、複雑さ、エレガントさ、長期熟成(25〜30年は瓶内熟成可能) 標高が低い粘土質土壌。果実味と共にふくよかさが特徴。  



ベッラビスタ Bellavista 

ワイン名: Chainti Classico Gran Selezione Vigneto Bellavista 

年号: 2011 (エチケットは2013です)

生産者: Castello di Ama 

生産初年度: 1978 

平均生産本数: 4.167 bordolesi, 100 magnum e 35 doppie magnum. 

ブドウ品種: 82% サンジョベーゼ、18% マルヴァジア・ネーラ 

土壌性質: 粘土質、砂利混じりの石灰質土壌 argillo –calcareo prevalentemente roccioso 

畑の名前: Bellavista 畑の向き: 北東ー南西 

畑の大きさ: 22.82ha 畑の

管理形態: 自社畑 自社畑 

平均海抜: 460 - 525 m s.l.m. 

栽培方法: グイヨ式 spalliera verticale con taglio a Guyot semplice 

平均樹齢: 古樹(1974年植栽)近年では2007年 

密植度/h: 2.800 ~ 5.200本/ha 

resa: ? 

収穫法: 手積み 

発酵&マセレ容器:INOX ステンレスタンク 

マセレ温度: ? 

発酵温度+期間:?℃、23−26日間 (26 Sangiovese、 23 Malvasia Nera) 

樽熟成: 12ヶ月 

熟成容器: バリック(40%新樽) 

樽メーカー: ? 

清澄: ? 

瓶熟:?ヶ月 

アルコール度数:13 % vol 

酸度: 5.16 g/l 

残糖度:<1 g/l  

特徴:厳格なワイン、スパイシー、複雑み、深み、より長期熟成可能、 若いビンテージではあるがすぐにでも楽しめる味わい。シルキーなタンニンも特徴的。 

(当時)イタリア意外で初めて紹介するワイン(日本が初)  



【少量の生産でAmaを世界的に有名にしてくれたワイン】  


ラッパリータ L’apparita 

ワイン名: L’apparita 

年号: 2013 

生産者: Castello di Ama 

生産初年度: 1985年 

平均生産本数: 6.342 bordolesi, 215 magnum, 42 Jéoroboam e 30 Salmanaza 

ブドウ品種: メルロー100% 

土壌性質: 粘土質が豊富な石灰質土壌 calcareo con argille prevalenti 

畑の名前: L’apparita 

畑の向き: 北−南 畑の大きさ: 3.84ha 畑の

管理形態: 自社畑 自社畑 

平均海抜: 490 m s.l.m. 

栽培方法: Lira Aperta式  

平均樹齢: 1975年(植栽時はMalvasiaとCanaiolo)1982と1985年にMerlot植栽 

密植度/h: 2.800本/ha 

resa: ? 

収穫法: 手積み(26, 27 e 28 settembre 2013) 

発酵&マセレ容器:INOX ステンレスタンク 

マセレ温度: ? 

発酵温度+期間:30−33℃、25日間 

樽熟成: 18ヶ月 

熟成容器: バリック(50%新樽) 

樽メーカー: ? 

清澄: ? 

瓶熟:?ヶ月 

アルコール度数:13.5 % vol 

酸度: 5.7 g/l 

残糖度:<1 g/l  

特徴:トスカーナ初のメルロー。1985年に接木をして、当時はキャンティを補助するための品種として栽培を始める。 単体で飲んだ際、驚く味わいだったため単種で瓶詰め。

ブラインドテイストでフランス・ボルドーのペトリュスを上回る評価を得た。 

当時、キャンティで世界に挑戦するのは難しかったが、このワインがアマを有名にしてくれた。 

テロワールの特徴が生かされている。

標高500mの 石灰質土壌で、酸、エレガント、シルキーなタンニンが特徴的。  

2010と若いビンテージであるが、長期熟成が可能。 マスター・オブ・ワインのテイスターが85年や86年を試飲して、「まだまだ熟成可能」と言うほどとマルコ氏が語ってくれた。  



【アートとの融合】 

カステッロ・ディ・アマは芸術にも力を注いている。 

カンティナの中にはたくさんの芸術作品が見られる。作品を依頼する芸術家には実際に足を運んでもらい、アマの雰囲気を体感してもらった上で制作に取り組んでいただいている。


【ぜひカンティナに訪れた際は】

ワイナリーの魅力だけでなく、その土地の魅力に触れていただきたいと思う。

その土地で長い歴史の中、育まれた自然。そこから生み出される高貴なブドウとアマのワイン。


アマのワインに対する想いというのは、【テロワールを表現する】ということだ。

お越しの際はホテルやレストランで束の間の休息をとることもおすすめ。



日本でお求めの際は、直接株式会社エノテカさんへ。

リザーブワインに関しては3本入りのケースで購入することもできる。



いかがでしたか。 


このブログでは南チロル(アルト・アディジェ)のワインを中心に、製造工程から味の感じ方まで紹介しております。 


もし気になるワインや生産地、ワインメーカーなどございましたら、どうぞお気軽にコメント欄にお書きください。 


それでは楽しいワインライフを。 



 関連情報 



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Avvocato del Vino Altoatesino

【旧:南チロルの風ブログ】2003年よりイタリア・南チロル地方(イタリア語:アルト・アディジェ州)で働くソムリエが、ワイン生産者やイベント、地域について紹介するブログです! 【南チロルの風ブログURL: https://altoadigefiordiciliegio.blogspot.com/】

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